数年前の冬。
スキーにどっぷりはまっていた僕は、スキー場で住み込みのアルバイトをしていた。
寮生活をしている中で、やがて仲良しメンバーができたりして、休みが合えば一緒にスキーをしてお互いに覚えた技を見せあったり、ビデオに撮って滑り方を分析したり、夜になると部屋に集まりゲームをしたり、働いていたレストランに夜忍びこんでサッカーやバトミントンをしたりと、寮や合宿などを経験した事のない僕にとっては、それらがとにかく新鮮で楽しかった。
何もない山の中で、限られた環境の中でも、楽しい事なんていくらでもある。なんだかそう思えるようになっていた。

そんなある日の夜、1人で外に出る用事があった。
車を所有している人が外出する時は、他のメンバーに何か買い出ししてほしいものがないかを聞くというのが、僕らの中で暗黙のルールとなっていた。
コンビニやスーパーは山を降りてさらに数キロ走らないと行けない場所にあって、当然車を持ってない人は誰かに連れてってもらうか、買ってきてもらうしかなかったからである。

深夜のコンビニ

ただその時は、みんなそれほど買ってきてほしいものは特になかったようで、2人のメンバーのみが名乗りを上げた。
まず1人は「ティッシュペーパー」
もう1人は「パインナップリンという雑誌の今月号」
あまり聞いたことのない雑誌名だがなんだろうという思いでコンビニの書店コーナーを探したところ、それはエロ本だった。(正確にはロリータ系のエロ雑誌)
いやなもの頼まれたなと思いつつ、僕はもう一般の成人男性である。
エロ本だろうと、頼まれたものであれ、堂々と買っていいんだ。
あっ、そういえばもう1つ頼まれてたっけって、、もう1つはティッシュかよ・・・。

エロ本とティッシュのみを手に取りレジに向かう。
そういう時にかぎってレジの店員さんが若い年頃の女の子だったりする。
あの店員さんの冷ややかな目は、今でも脳裏に焼きついている。
今後忘れる事もないだろう・・・。

 

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