差別や偏見のボーダーライン

差別や偏見のボーダーライン 暇つぶし♪コラム
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2022年7月、吃音のあるお笑い芸人、インタレスティングたけし(略称・インたけ)がTBSのバラエティ番組「水曜日のダウンタウン」に出演した際、その放送内容が不適切だとしてNPO法人「日本吃音協会」がTBSに対して「吃音者に対する差別と偏見を助長するもの」と抗議文を送った。

同協会は「どもるところを面白おかしく見せている」と主張。「自分の子どもが番組を見ていて、嫌な気持ちになった」、「学校で友達に『水ダウに出ていたあいつみたいなしゃべり方をしている』と言われた」など、番組を見て傷ついた人たちの声が協会に届いたことが抗議のきっかけとなったそう。

この出来事がきっかけとなりSNS上で「炎上」、世間ではさまざまな意見が飛び交うことに。テレビ局側からしてもインたけはテレビでは扱いづらい存在となってしまった。結果的に同協会はインたけのテレビ出演の機会を奪ってしまったのである。

それから、1年半後の今年2月。再び同番組に出演したインたけは「吃音をいじられたという認識はなかった」「テレビに出ることで、そういう人たちも僕を見て勇気づけられることも絶対ある。テレビに出たい」と当時の心中を語った。

同協会のやり方に違和感を覚えた人も多いのではないだろうか。僕もその一人。そもそも芸人にとって個性をいじられるというのは”おいしい”ことであり、いじった番組側も”愛情表現”の一環で行ったこと。売れない芸人に対してスポットライトを当てた番組は称賛に値する。

それを「差別」という言葉で切り捨てた同協会こそ、差別意識あってのことではないのか。そもそも視聴者の声が届いたからといって、当人の考えや当人同士の状況を細かく確認せずにTBSに対して抗議したことが疑問。また、番組の意図やインたけ本人の思いを確認せずに抗議したことにも疑問が残り、踏むべき段階を踏んでいないように感じられる。

ものごとに対して「差別」と捉えるかそうでないかは線引きが難しく、当人にしかわからない(感じえない)こともある。

以前、職場の上司が僕の尊敬するアーティスト「サンボマスター」のボーカルに似ていたことから、「サンボマスターのボーカルに似てますよね」と伝えたところ、隣にいた同僚から「失礼だよ!」と怒られたことがある。なぜ失礼なのか最初はわからなかったが、しばらくしてその同僚の意図がわかった。

数々の名曲を生み出し、勇気と感動を与えてくれたサンボマスターのボーカルに似ているというのは、いわば僕にとっては誉め言葉。それを「失礼」という言葉で切り捨てるのであれば、それ自体がサンボマスターに対して失礼ではないのか。

障害のある人や容姿が劣っている人、病気を抱える人を「個性」ととらえて笑い飛ばすのか、「社会的弱者」ととらえて笑い飛ばすのかで同じ言葉でもまったく意味合いが異なってくる。その境界を理解しないことには協会に成長はないなと感じた今日この頃である。

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