相対的視点から見たものから生まれる思想とは

宇宙 世の中って!?エッセー
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物事をあらゆる角度から見つめてみるという事は非常に大事な事だ。
しかし、日本人の傾向として一つの方向からしか物事を見られない人は多い。
それは僕も同じで、やたらと正しいか正しくないかを決めたがる人がいたり、やたらと順位を決めたがる人がいたりもする。
スポーツのようにルールが決められていて、その中で順位を競うのは楽しいし、社会で生きていく中では法律や決めごとが必要になる事もあるが、人間関係の奥深さや恋愛などには当てはまらない事が多かったりもする。

かつて天才物理学者とされたガリレオ・ガリレイは、当時天動説が有力とされる中、地動説を唱え続けた。
その他にも、物体が自由落下するときの時間は、落下する物体の質量には依存しないという事を発見したり、重りをつけた振り子は、大きく揺れているときも、小さく揺れているときも、往復にかかる時間は同じという事を発見したりしている。

地球が太陽の周りを回ったり、自転したりする事は小学校の理科の授業で習うもので、現代人にとってはいわば常識的な知識である。
しかし、1600年ごろの科学ではそこまで解明されておらず、天体が地球の周りを回っているとされていた。
夜、外にでて星空をじっとながめてみると天体が動いているように見える。
太陽は東から昇ってきて、西に沈んでいく。
科学が発達していない時代であれば、当然誰もが天体は地球の周りを回っていると思うだろう。

そんな中で地動説をとなえる発想力がすごいと思う。
いや、発想が先か発見が先か、前者であればどういう頭のメカニズムを持っているのだろうとつくづく不思議に思う。
その後ガリレオは太陽の黒点の位置や大きさが変化したり、金星が満ち欠けする上に、大きさを変えることを発見したりして地動説を証明していく。

人間というものは常に自分からの視点で物事を考えてしまう。
前述の地動説でいうならば、地球にいるから、地球から見た視点で物事を判断してしまう。

それを地球の上から、地球の下から、もっと遠い場所から、いや、4次元的位置から地球を、そして太陽を、そして太陽系を、銀河系を、星雲をといった異なる視点で、異なる焦点で物事を見る事が新たな発見となり、物事の本質を言及しうる材料となる。

もっとわかりやすく、アインシュタイン風に言うと、時速30kmで走るバスから見て、時速20kmでスポーツカーが走りぬけた時、時速20kmで走っているように見えても、実際は時速50kmのスピードで走っている。

いや、それは地球の地面と対比しての速度であり、そこに地球の自転速度や公転速度なども差し引くと太陽や宇宙から見たスポーツカーの速度は異なって見えてくる。
それを自分がいるバスからの視点でしか物事を見られないようであれば新たな発見も、発想も生まれてこない。

そんなガリレオやアインシュタインを見習い、僕も絶対的位置からではなく相対的位置から物事を判断できるようになれたらと思う。
今は解明されていない幽霊の存在や、恋の心理メカニズムもわかるようになるかもしれない。
いや、もっと身近な事でいうと、なぜ○子ちゃんは振り向いてくれないとか、なぜ△部長はいつも怒っているとか、そんな事もわかってくるかもしれない。

そう考えると、僕のエッセーも素材はいっぱいいろんなところに転がっている。
それをどういった視点で今後とらえていくか、いいものを、ただいいと感じるだけでなく、悪いものを、ただ悪いと感じるだけでなく、自分の持っている”ものさし”だけではなく、あらゆる”ものさし”を使って追求していかなければいけないと思うと、まだまだ先は長いものだと思う今日この頃である。

この記事を書いた人
かのたつ

エンジニア兼ライター
新聞記者やシステムエンジニアの経験を経てWebライターに。各地を飛び回りながらコラムやエッセーを執筆しています。得意なジャンルは旅行・IT・転職など。自然や動物が大好きで、休日は一眼レフを持ってお出かけすることが多いです。

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