たったひとつの言葉でも救われる

皇居 新発見☆寄り道日記
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1月にフルマラソンの大会に出場するため、先日友達と皇居にマラソンの練習をしに行ってきた。
友達は奥さんも一緒で、ようやく歩けるようになったぐらいの子供を抱いていた。
皇居の周りは1週5km、その間信号がないため赤信号で止まる必要もなくペースが保ちやすい。
皇居ランニングはランナーにとって絶好のランニングスポットとなっているようだ。
ただ、その日は少し雨が降っていて肌寒く、走っている人はあまりいなかった。

僕と友達が走っている間、奥さんは荷物番をしてくれる事に。
傘2本とそれぞれのスポーツドリンク、リュックサックをでっかい石みたいなところに置いて子守をしていた。
リュックサックには、ゴザとか離乳食とかが入っていて、他には何が入ってるんだろうというぐらいパンパンになっていた。

僕は普段走りなれていないため、わずか2週でダウン。しかも周回遅れ。
友達はちゃんと練習していたので、笑顔で4週目を走ろうとしている状態。
仕方ないので、僕もその奥さんと一緒に荷物番をする事になった。
しかし12月に上下ジャージはさすがに寒い・・・。
疲れた表情でぶるぶる震える横で、奥さんと子供はちゃんちゃんこのようなものを羽織って一緒に遊んでいる。

すると、1人の若い男性がつかつかと歩いてきて声をかけてきた。
「何か僕に手伝える事はないですか?」
「困ってる事があれば言ってください。」
一瞬何のことかわからなかったのだが「大丈夫ですよ。」と丁重にお断りした。

どうやら夜逃げでもした夫婦と思われているようだ。

着の身着のまま、飛び出してきたと思っていたのかもしれない。
借金に追われ、住むところもなく、路頭に迷っていると思っていたのかもしれない。
最後は「子育て大変だろうけど、頑張ってください!」と言って、帰っていった。

突然の出来事にビックリして奥さんと一緒に笑ってしまったが、その反面「いい人がいるんだね」と少し感動した。
もし「助けてほしい」と言ったら、その人なりに何かしてくれたのかなと思うと、少し嬉しくなった。

困っている人がいれば、声をかけてあげる。
ただそれだけでいいのかもしれない。

その言葉だけでも、勇気がでたり、元気づけられたり、頑張ろうって思えるようになるんだから。

この記事を書いた人
かのたつ

エンジニア兼ライター
新聞記者やシステムエンジニアの経験を経てWebライターに。各地を飛び回りながらコラムやエッセーを執筆しています。得意なジャンルは旅行・IT・転職など。自然や動物が大好きで、休日は一眼レフを持ってお出かけすることが多いです。

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