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僕は音楽がすごく好き。
音楽を聴くことも、楽器を弾くことも、ライブに行くことも、本当に楽しいと思う。
昔から音楽の授業の時は、とてもウキウキしていたような気がする。

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15歳になるとバンドを組むようになり、その時は楽器ができなかったので、ヴォーカルを担当する事になったのだが、歌はあまりうまくなかったので、半年ぐらいでバンドを脱退する事になった。

その後、高校に進学し、アルバイトをして初めてもらった給料でエレキギターを買い、友達に教えてもらっていた。
その頃は毎日毎日放課後が待ち遠しくて、授業が終わるとすぐに家に帰り、ギターを弾いていた。
いろんな人とバンドを組み、やがてベースやキーボード、ドラムなどにも手を出すようになり、高校最後の文化祭ではライブで脚光をあびていた。

18歳から作曲をするようになり、初めて作ったデモテープは作詞、作曲、編曲はもちろん、全てのパートを自分で弾いて録音していた。
その時のテープは、今となってはとても恥ずかしくて聞けないぐらいの出来なのだが、当事は自信満々にデモテープをみんなに配っていた。

高校を卒業してからは本格的にギターとピアノを習い、バンド活動や曲づくりに励んでいた。
フリーターという道を選び、給料は全て音楽のための機材やバンド資金へと飛んでいった。

音楽

しかし、バンド活動をする中である思いが僕を支配していた。
それは音楽をする上でのテクニックや知識面において、バンドのメンバーがついてきていないという事。
そして、メンバーに個々の能力以上のものを求めてしまい時に衝突する事もあった。
自分で弾いたほうが早いんじゃないかと思っていた僕はやがて、シーケンサーやMTRなどで自宅レコーディングをするようになり、あまり外に出なくなってしまった。

このままではいけないと思った僕は、大阪のスタジオや楽器屋に足を運び、メンバー募集の情報を集めていた。
本格的に音楽がしたいと思っていた僕は当然、大阪都心部で活動するバンドを選んだ。
顔合わせでデモテープを渡されたのだが、その曲の完成度の高さに驚いた。

レコーディングにも参加し1曲仕上げる事になったのだが、なぜか出来上がったテープは自分のギターが入っていなかった。
理由を聞くとギターの音が雑すぎるという事であった。
そして「お前はTOKIOの城島以下だ」とまで言われてしまったのである。
その言葉が僕にとってはとてもショックであった。

TOKIOといえばジャニーズのアイドルグループであり、それまでのジャニーズは口パクや本当に楽器を弾いていないという噂が目立つ中、まさにそれを覆した実力派グループで個々のクオリティーは非常に高い。
その中のギタリスト、城島に技術的に負けてしまうのはもはや当然の事である。

しかし城島の魅力というのはなにもギタリストとしてだけではない。
アイドルとして、役者として、バラエティーとしての城島がある。
そんな中のひとつとしてギタリストがあるだけなのだ。

バラエティーや役者の勉強をしつつギターを弾いてきた城島にくらべ、僕はギター(音楽)しかできなかったし、僕から音楽をとってしまえば何も残らない。
それで負けてしまうのなら、僕はそれまでなのである。

今までは地元のライブハウスでちやほやされて、みんなからすごいと言われ、鼻が高くなっていたのかもしれない。
しかし都心に出てみて初めて自分の実力のなさに気がついた。

もう一度、一から勉強しなおそうと思った僕は、もっともっと技術を高めようとより多く練習をしたり、地元の始めたばかりのギター小僧たちを集め、ボランティアでギター教室を開いたり、音楽や楽譜に関する本を読み、音楽理論の勉強をしたりしていた。
しかし自分の思い描くものにはとうてい近づけなかったし、そうこうしているうちに音楽自体が楽しくなくなっていた。
もうこれが限界なのかなと思い始めていた。

その頃、僕は障害者福祉の仕事をするようになった。
小規模作業所といわれるところで利用者は12人ぐらい。
知的障害者の方たちに内職作業を指導するというものであった。

毎年11月3日は親元となる施設で祭りが開催されるのだが、施設の各クラスや各作業所で出し物をする事になっていた。
そこで当作業所の出し物は楽団をやろうという事になり僕が担当する事になったのである。

知的障害者でもできるような楽器をやらせてあげようと思い、パートは歌、カスタネット、マラカス、シンバル、バスドラム、スネアドラムなどで家にあった楽器をいろいろと持ち込み、半年前ぐらいから練習をし準備をしていた。
僕がピアノを弾き、それに合わせみんながリズムを作っていく。
やはり知的障害者なので楽器を演奏するには困難を極めた。

しかし、不器用ながらも真剣に取り組み楽しそうに楽器を弾く彼らを見て、僕の中で何かがはじけたのである。
とても音楽とは言えないその演奏だったが、人と演奏することがこんなにも楽しいものなのだとあらためて気付かされた。
そして本番ではみんな思い思いに楽器を演奏していて、とても満足げである。

音楽・・・それは決して技術や知識などではない。

音を重ね合わせ共にする楽しみ、そして何よりも気持ちなのではないか。
そして、そうやってみんな自分自身を表現していく。
それからは本当の音楽の楽しさというものを知り、純粋に楽しむことができるようになったのである。

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